春には桜、秋には紅葉も楽しめますが、見渡す山々はほとんどツンツンととがった、杉や檜の人工林です。緑色の針葉樹が整然と並ぶその光景に「自然の山らしくない」と眉をひそめる人もいますが、その光景の裏には、愛情を込めて一生懸命山の手入れをする林業家の人たちの努力があります。

 春には植樹、夏には雑草の刈りとり、秋には間伐(森で木を間引くこと)や枝打ちなど…。「山仕事」は技術と根気と体力と、何よりも木に対する愛情を必要とする仕事です。立派な木を育てるために、50年以上もかけて森をつくる林業家の人たちにとって、山は大切な財産であり、木は可愛い子どものような存在です。




 山仕事サークル「杉良太郎」は、月に2回ほど、雲ヶ畑地区に出かけて、そんな山仕事のお手伝いをさせてもらっています。メンバーは、京都市内の学生を中心とした、完全な「素人集団」です。そんな私たちを、林業家の人たちは大切な山に立ち入らせてくれて、仕事を手伝わせてくれます。「若いのがこう大勢来ると、張り合いが出るわ」と笑って受け入れてくれます。

 実際、木と草と土とにおいのする山で、植樹をしたり草を刈ったり木を伐ったりするのは、大変ですがとてもやりがいのある作業です。自分たちの植えた木が一面に広がる斜面を見晴らしたとき。間伐をして、暗かった森に日が差しこんで明るくなった瞬間…。例えようのない気持ちがわきあがります。汗をかいて無我夢中で働いた後は、みんなでボーッと木陰でお弁当を食べます。

 創立から7年がたちましたが、林業家の人たちと築いてきた信頼を大切にし、これからもいろいろな人に「山仕事の楽しさ」を知ってもらえる団体でありたいと思います。また、小さくても山と町、人と人とをつなぐ『架け橋』のような存在になれたらいいな…。と思っています。




 「杉良太郎」では山仕事のほかに、木工や炭焼き、勉強会やミーティングも定期的に行っています。参加者は学生が中心ですが、社会人や主婦、定年退職後の人もいます。お金も道具も特に必要ありません。興味を持って下さった方は、一度ぜひ山に来てみて下さい。



( 本誌 「 ぼらんた〜る 」 Vol.8 にて掲載 )

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