北海道道東にある霧多布湿原に、ワタスゲの穂が風に揺れ、湿原が白い色に変わり始めるころ、「ワタスゲフェステバル」が開催されます。これから始まる花の湿原を祝って、霧多布湿原センターでは、訪れるお客様とクラフトづくりやコンサートで楽しいひとときを過ごします。


緑色のキャンバスに咲き誇るエゾカンゾウ


 約3,100ヘクタールの緑色のキャンバスに群生しているエゾカンゾウの花が一面に咲き誇り、見る人を魅了させます。エゾカンゾウはたった1日で花がしぼんでしまいますが、次の花に未来を託し、短い命を目いっぱい生きるかのように湿原は美しいオレンジ色に輝きます。

 やがて、ヒオウギアヤメやノハナショウブの紫色へと続き、トウゲブキの黄色やナガボノシロワレモコウの白色が彩りを添えてくれます。そしてエゾフウロのピンクなどひっそりと咲く花たちの色も重なり、魅力的な湿原へと変化していきます。

 川の氷が溶け始める3月初旬ごろに帰ってきたタンチョウ(ツル類ツル科)は、この湿原でも抱卵して子育てをします。ヨシ原の中から時折周りを気にしながら、仲良くえさをついばんでいるつがいを間近に見ることもできます。そっと寄り添う雛たちや、川面を泳ぐカモの仲間たちもそんな花たちとおしゃべりをしているのかもしれません。

 湿原のすぐそばでは天然昆布日本一の生産量を誇る昆布漁が始まり、潮のにおいとともに干場に長い昆布が広げられ、町には活気があふれます。ほかにも新鮮な魚介類がたくさん採れます。ハナサキガニや毛ガニ、北海シマエビ、カキ貝や鮭、そして最上級品の牛乳などなど……。

 先日、浜の母さんがポツリと言いました「やっぱりここがいいわ。どこの景色を見ても、やっぱり霧多布が一番いい」と。見慣れた風景、湿原を渡る風はいつも変わらず私たちに安らぎと元気をくれます。そんな魅力いっぱいの霧多布湿原へ、ぜひ一度お越しください。



( 本誌 「 ぼらんた〜る 」 Vol.7 にて掲載 )

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